2003年6月1日日曜日

仙台高等裁判所 其の四 僕は弁護士に勝った 2003.6.X 初出

仙台高等裁判所の地下食堂で
法曹関係者に混じってトンカツ定食を
食べた僕は、いかめしい裁判所の雰囲気にも
慣れてきました。
食事というのは本当に不思議なものです。
敵対関係にある人とおいしく食事を取る、と
いうのは難しいですし、一緒に食事をする事で
親和性が深まる事もあります。
仙台高等裁判所の地下食堂で
法曹関係者に混じってトンカツ定食を
食べた僕は、よく考えてみれば犯罪者と疑われて
ここに連れてこられたわけでもないのだし
隣人とトラブルを抱えているわけでもないのだから
裁判にかけられる心配はないのだ、という
当たり前の事に気がつきました。

仙台高等裁判所の地下食堂で
法曹関係者に混じってトンカツ定食を
食べた僕は、喫煙所で食後の一服を
吹かしました。
隣りで上等のスーツに弁護士バッチをつけた
三十歳くらいの男性が煙草を吹かしています。
きっとやり手のエグゼクティブ弁護士です。格好いい。
エグゼクティブ弁護士の煙草の銘柄は
マイルドセブンワンでした。
タール1mgの健康煙草です。
僕の煙草の銘柄はセブンスター。
なんとタール14mgです。
僕は、勝った、と思いました。


-仙台高等裁判所、其の五、へ続く-
http://digifactory-neo.blogspot.jp/2012/09/20036_9466.html