2003年6月1日日曜日

仙台高等裁判所 其の五 日本も訴訟社会を迎える 2003.6.X 初出

食後の一服でエグゼグティブ弁護士に勝って自信を
回復した僕は、法廷の並ぶフロアに向かいました。

エレベータで法廷のあるフロアに出てから
僕はあたりを見回しながら
廊下を歩いてみました。
ちょっとした大学の講義室が
並んでいる、という雰囲気です。

かつての日本人は、裁判沙汰になる、と
言って刑事、民事問わず訴えられる事を
極端に恐れていたように思います。
でもやはり司法の分野においても
グローバル化する経済環境に対応するための
司法改革というものが進められていて
二十年以内に法曹(弁護士、裁判官、検察官? )を
倍増するとか、しないとかいう話も出ています。

これから日本もアメリカのような訴訟社会になるのか
と思うとウンザリしますが、時代の流れなのでしょうからしょうがないのかもしれません。
こうして裁判所に来て場慣れしておくのも
悪くないような気がします。
それに刑事事件と違って民事事件で訴えられたと
いうのは、私権の調整がつかなくなっている、と
いうだけで、犯罪者だと疑われているわけでは
ないのだし……などと考えながら法廷の並ぶ廊下を
歩いていると、傍聴者が溢れている法廷が
目に入りました。
僕はよく考えもせずに
その法廷に入ってみることにしました。


-仙台高等裁判所、其の六、へ続くー
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