2007年12月1日土曜日

通町交番に卵賞を(2)警察利権 2007.12.X

今夏、盗難にあった卵党唯一の街宣車、ダイエー自転車を無事発見し
卵党総裁によって栄えある、卵賞、を授与された通町交番や
仙台中央警察署のみなさんを例に出すまでもなく
どんな大企業でも、官庁でも、日本の組織というものは
えてして現場の人間は勤勉で誠実で非常に立派です。

民間企業ならコンタクトポイント、顧客接点、という概念を
叩き込まれますしね……威圧的な新聞勧誘員を最近見なくなったのは
そのためでしょうか……インテリが作ってヤ○ザが売る、とまで揶揄される程
かつての新聞勧誘員は威圧的で、押し売り的でしたが……。
ちなみに最近僕のアパートの郵便受けには
かわいらしい「ちびっ子マサムネくん」が入っていて
河北新報を取ってくれませんか……と呼びかけています。
(河北さんも上手い事考えましたな……フフッ)

と、少々話が逸れましたが、日本の組織というものは
えてして現場の人間は、勤勉で誠実で立派です。
これがどうした事か、上に行けば行くほど腐っていく――。
昨今の防衛省の守屋元事務次官のゴルフ接待問題も凄いものがありますね。
ズブズブの防衛利権。命を張って国防にあたっている現場の自衛官に対する背任行為です。

警察、という組織も例外ではなくて、派出所、交番、などの
市民と直接接する警察官は、庶民的で誠実な方が多いものですが
県警トップであるとか、警察官僚上がりの国会議員であるとかになると
必ず黒い噂がつきまといます。
悪を持って悪を征す、で、暴力団などとも対峙しなくてはならない
警察組織には、ある程度の「悪」も、それこそ「必要悪」なのかもしれませんが
ほとんど「警察利権」と呼べそうなケースも多々見られます。

パチ打ちの方は真っ先に、パチンコ店へのCR機導入が
思い浮かぶのではないでしょうか……僕は、羽根モノのパチンコは
日本的情緒に溢れた素晴らしい娯楽だと思いますが
警察官僚によるCR機導入以降のパチンコは、
やみくもに射幸心、競争心を煽り立て、人心を荒廃させ
自己破産や犯罪を誘発させるロクデモナイものだと思います。
(最も、パチンコ業界の脱税が目に余る、というCR機導入の
表向きの理由もあったのでしょうが……)

閑話休題。
「警察利権」に関連して僕が目にしたものとしては
元県警トップが退職後に警備会社を起ち上げ、県警OBの天下り先とし
警察官僚上がりの大物族議員(仮名で静かな人としておきます)を使って
公共事業や役所絡みの入札に割り込んで行く、というものがありました。
まさに官僚王国、役人天国の縮図。

僕は民間の警備会社にいた事があるのですが、こういった半官企業の入札割り込みは
民間人からすれば完全な民業圧迫で、市場原理主義者ではない僕でさえ
ズルイな、と思ってしまいます。
民間人は、形容ではなくて、ホントに血尿を流しながら努力しているのであります。
僕も現場の警備員時代、長時間勤務で血の混じった痰を出した事がありました。
そういった所に、資本力、権力とも磐石な半官企業が割り込んでくる。
バックには元県警トップと警察官僚上がりの仮名で静かな大物族議員がついている。
官僚王国解体論を掲げ、構造改革を目指した小泉純一郎元首相が
郵政・ガリレオ解散時にその仮名で静かな大物族議員に異常なファイトを燃やし
「俺が出る! 」とまで息巻き、ホリエモンこと堀江貴文氏を刺客として送りこんだのも
よく分かります(その後、仮名氏は生き残り、堀江氏は塀に落ちましたが……)

以上述べてきたような、官僚王国、防衛利権、警察利権……を
僕は「ズルイ」と感じます。つまり、フェアではない、という事。
最も、仮名で静かな大物族議員に言わせれば、面倒見がよい暖かい保守、という事に
なるのかもしれませんが、その面倒見のよさのせいで職を奪われる僕のような
純粋民間人もいるわけです。
完全情報、完全競争、完全市場……といった環境ではなく
半官企業、公社・公団のファミリー企業がうごめき
背後で族議員の口利きが跋扈する経済。
現代日本最高の知性、小室直樹氏の言葉を借りて言えば
資本主義風であるが、社会主義的であり、封建社会然としている……ベンベン。
サルの頭にトラの手足、体躯はタヌキで、尾はヘビ……といった伝説の生き物
ヌエに例えたヌエ経済が戦後の日本経済でした。
そういったヌエ経済の社会では、媚、へつらい、ヨイショが横行する
竹下先生は凄い! の「甘えの構造」の世界となります。
仮名先生は偉い! 

実は、僕がかつて仲間入りを目指していた「中央文壇」というものも
護送船団、擬制血縁共同体(ゲマインテ)でありまして、
内部と外部の二重基準(ダブルスタンダード)を持つギルド世界です。
よって「中央文壇」で文壇政治で食べている人達は
決してインターネットに文章を書こうとしません。
そんなに訴えたい事があるならネットに書けばいいではないか、と
思うのですが、インターネット上の言論空間は
完全情報、完全競争、完全市場……の世界なので「中央文壇」の人達は
インターネット上に文章を書けないのです。
その点、インターネットにも文章を書く、村上龍氏や
猪瀬直樹氏は、主張と態度が一貫していて偉いな、と僕は尊敬してしまいます。
(地方都市に住む小説家の卵の分際で、身の程もわきまえずに
偉そうな事を述べてしまい、中央文壇の先生方申し訳ございません)

何やら話が、脱線してしまいましたが
この、ヌエ経済、ヌエ的社会、媚、へつらい、ヨイショが跋扈し
ズブズブの利権、ガチガチのギルド、が幅を利かす戦後の日本社会システム
経済システム、及び、文化、を脱して
活のいい魚がピチピチと撥ね回るような「活発発地」そう「活発発地」へと至るべく
思い切った改革ができないものかと僕は思うわけであります。
その選択肢の一つは、いよいよ視野に入ってきた
民主党の本格政権による政権交代ではないでしょうか。
小沢一郎民主党代表も述べられるように
民主党の政権担当能力は未知数ですが
三本足の神鳥、ヤタガラス、を、最近あちこちで目にするようになってきましたので
そろそろ政界をガラガラポンして「活発発地」へと至る時なのではないかと
思ったりするわけであります。

この辺の問題は、作家の猪瀬直樹さんの独壇場だと思います。
先日東京都副知事に就任された猪瀬直樹氏を、僕は陰ながら応援しております。
石原慎太郎都知事とのコラボレーションで、ヌエ的日本社会を
より公正でフェアなものに改革し「活発発地」へと導いてほしいものであります。


―通町交番に卵賞を(3)電波利権、へ続く―